手あれ・・(進行性指掌角皮症)
しんこうせいししゅうかくひしょう
maruho(マルホ株式会社)医療冊子より
特に主婦・美容師・飲食店員・銀行員などによくみられる病気です。
水仕事をよくしたり、紙幣をよく扱ったりするため、繰り返し指先に刺激が加わって起こるものと考えられているようです。
★主に利き手の親指、人差し指、中指の指先から発症
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★皮膚が乾燥して剥がれ落ち
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★さらに硬くなって
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★ひび割れたり、指紋がなくなるなどの症状がでます。
(ひどくなると両手のひら全体にまで広がってしまいます)
一般に、アトピー素因を持つ人に多くみられます。
冬にひどくなりますが、夏にはよくなることが多いそうです。
手あれになりやす人
指先を使うことが多い人にみられますが、小児期にアトピー性皮膚炎を患っていた人に多いようです。
もともと外からの刺激に弱い皮膚の持ち主に起こりやすいようですね
進行⇒⇒⇒状態
はじまり:親指、人差し指を中心に指先に軽い角化・乾燥・指紋の消失がみられる
進行すると:ほとんど全部の指に広がり、乾燥・角化・落屑がみられる。手のひらにも拡大
更に進行:赤みやかゆみも伴ってきて、小さな水ぶくれやひび割れもみられ、手あれから手
湿疹の状態にまで進んでしまいます
(*落屑とは⇒皮膚が乾燥して剥がれ落ちること)
どうして手あれになるの??
健康皮質
角質細胞と角質細胞の間に角質細胞間脂質がぎっしりとつまっていて、すき間がみられません。皮脂膜も保たれ、天然保湿因子も十分に存在している状態
乾燥皮質
角質細胞がはがれてすき間ができ、水分が逃げやすい状態。皮脂膜や天然保湿因子も減少しています
手・指では皮脂腺が少なく、そのために皮脂膜が薄くなっています。
角質層も、石鹸や洗剤などを使って頻繁に水仕事をしたり、指先をよく使ったりしたあとにお手入れをしないで放っておくと、水分が失われやすくなります!!
そこへ、さらに指先に様々なものの摩擦刺激が加わると、厚い角質層は弾力性を失い、ひび割れてしまいます。
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普段からの心掛けが大切な予防になります💛
皮膚のうるおいは、3つの物質で一定に保たれている
1⃣ 皮脂
皮脂腺から分泌される脂のこと
汗などと混じりあって皮膚の表面をおおい、水分の蒸発を防ぎます。手、指では皮脂腺が少なく、皮脂膜は十分ではありません。
2⃣ 角質細胞間脂質
表皮で作られ、角質細胞と角質細胞のすき間をうめている脂のこと
角質細胞同士をくっつけるニカワの役割をするとともに、水分をサンドイッチに挟み込み、逃がさないようにします。
3⃣ 天然保湿因子
角質層にある低分子のアミノ酸や塩類などのこと
ナチュラルモイスチャーライジングファクター(MMF)ともいわれ、水分をつかまえて離さない性質を持っています。
普段の生活で心掛けること!!
1:お薬を正しく使いましょう
皮膚にうるおいを与えるぬり薬、また、かゆみや湿疹を抑えるぬり薬や飲み薬などがあ
ります。お薬はお医者さんの指示をよく守り、正しく使いましょう。
2:刺激を避ける
木綿の手袋などを着用して、指先を直接刺激しないようにしましょう!
また、水仕事の際にはその上からゴム手袋などを着用して、直接洗剤に触れないように
しましょう!
3:手を大切に
手を使いすぎるのはよくありません。
炊事・洗濯などの仕事を減らす工夫をし、できるだけ手に負担をかけないようにしまし
ょう!
4:手を洗いすぎない
何度も手を洗うと症状が悪化してしまいます。
手の洗いすぎには注意しましょう。
手を洗ったあとには、皮膚にうるおいを与えるぬり薬をぬりましょう!
5:油断は大敵
症状が軽くなったからといって油断は大敵です。
再発しないためにも、手に刺激となるものは避ける・手を洗い過ぎない・手を
洗ったあとには皮膚にうるおいを与える薬をぬるなど普段からの心がけが大切です!
これからの季節、特に心配ですね。
指先のケア、十分心掛けて下さい!!
株式会社GemMind
日本介護美容セラピスト協会認定
ビューティタッチセラピスト かすみ草みち
ホームページ:gemmind.jp