薬局・薬剤師をうまく活用することが、薬と上手に付き合うということにつながりますよ
認知症介護講座
公益社団法人 福岡県薬剤師会(竹下洋平氏)講義より
そもそも薬とは?・・(国が定めている定義によると)
「人間の健康状態を回復し、保持し、向上させるものを[薬]」というそうです。
私たちが身近に接するものとして
・医薬品
・医薬部外品
・化粧品
・医療機器
・健康食品などがあります
※☝ 化粧品・医療機器・健康食品は薬ではないそうです
★からだの中での薬の動き
① 吸収 ⇒ ② 分布 ⇒ ③ 代謝分解 ⇒ ④ 排泄
①吸収
飲んだ薬は消化管(主に小腸)から体内をめぐる血液中に入ります
②分布
血液の流れに乗って移動し、毛細血管を通り抜けて体内の各組織に分布されます
③代謝分解
薬は肝臓で代謝分解されます
④排泄
主に腎臓を通って尿中へ出ていくが、肝臓から胆汁中、または汗腺や乳腺等を経て排泄されるのもある
基本的なお薬を飲む 「食前」「食後」「食間」の意味をご存じですか?
食前:食事の20~30分前のこと
食べ物や胃酸の影響を受けたくない薬や、糖尿病の際に食事で高くなる血糖値を下げるための薬などは、食前に飲むことが多くなります。
食後:食事が終わって20~30分後までのこと
食事の後は胃の中に食べたものがあるので、胃への刺激が少なくなります。主に食べ物と一緒のほうが吸収が良くなる薬や、空腹時に飲むと胃を荒らす薬などは食後に飲みます。
食間:食事の最中だと思っている方が多いようですが!
食事と食事の間という意味で、食事を終えてから約2時間後が目安だそうです。
空腹の状態で飲むと吸収が良い薬や、胃の粘膜を保護するための薬などは食間に飲みます。
どんな薬にも主作用と副作用があるそうです
・目的とする効果⇒主作用
・目的としない効果⇒副作用
副作用
*副作用をあらかじめ予想することは難しいですが、用法・用量・使用上の注意を守ることで回避することもできます
*「自分に合わない、副作用かな?」と思ったら医師・薬剤師に伝えましょう
*自分に合わない事がわかったら、その薬を記録しておき、医師・薬剤師に相談しましょう
かかりつけのお医者さんがいるように、かかりつけの薬剤師さんをもつといいですね。
★いつも同じ人がいる薬局が理想的だそうです
★マイ薬剤師を持ちましょう!(指名してもいいんじゃないですか!とのことです😊)
★薬の事だけではなく、幅広く相談に乗ってもらえるところがいいらしいですょ
よくある相談(睡眠導入剤について)
不眠種類と症状
入眠困難:床についてもなかなか眠りにつけない
中途覚醒:夜中に何度も目が覚め、その後眠れない
早朝覚醒:普段より早く目が覚めてしまい、それから眠れない
熟睡障害:眠りが浅くて、睡眠時間のわりに熟睡した感じがない
睡眠薬の薬効チェックに必ず必要な質問は
●何時ごろ眠剤を飲みますか?
●何時に布団に入りますか?
「睡眠薬の指導時に求められる事として」
・十分な聴き取り・・・どのタイプの不眠なのか
・服用のタイミング、布団に入るタイミング
・患者さんに納得して服用してもらう
・安定剤を併用している場合は注意!
・アルコールは絶対ダメ!
服薬を間違えやすいケース
〇 併用薬が多い
〇 他科受診が多い
〇 服用回数が多い・・パーキンソン病・糖尿病など
〇 認知症
〇 独居
薬が飲めない!原因
①信頼関係
②薬識・病識不足・・飲み方・飲み合わせ、間違えると大変なことに!
③身体機能の低下・・体の状態によって薬の量を調節する必要がある
④認知機能の低下
⑤ライフサイクルとの不一致
⑥ライフスタイルとの不一致
⑦社会的・金銭的な理由
⑧製剤的な理由・・胃酸から守るためにコーティングされている
等
※飲めない場合は薬剤師に必ず相談しましょう
認知症介助士 かすみ草みち
GemMindのホームページ:gemmind.jp