老化による白内障と見え方の変化
介護実習普及センターの冊子「やさしいかいご」より、~若いひとにも知って欲しい~という見出しで記載がございましたので、ご紹介したいと思います。
◆なぜ白内障になるのでしょうか?
白内障の9割は加齢によるものといわれ、これは「水晶体」が年齢と共に徐々に濁るからです。老化現象であり、年齢を重ねるにつれて、誰にでも起こります。
正常な眼球⇒水晶体は透明で光をよく通す。
白 内 障 ⇒水晶体が濁ってくると、光がよく通らなくなる。
◆白内障になるとどうなるのでしょうか?
・濁りが進行すると、光が以前よりまぶしく見えたり、濁り方で黄色っぽく見えたり白っぽくかすんで見えます。
(光がまぶしく、床が水たまりのように見えたりする)
(かすんで見えるため、黄色と白の区別がつきにくい)
・老眼鏡など眼鏡をかけてもピントが合わなくなります。
・物が二重・三重に見えます
・ガスコンロの青い炎が見えにくくなります。
着衣着火(着ている服に火が燃え移る)の事故が高齢者に多いのは、ガスコンロの炎の高 さが実際よりも低く見えているからです。
注意!
*調理の際にはストールなどは外し、裾や袖口のひろがっている服は避ける
*調理中に鍋を動かす時には、袖口に火が移らないように必ず火を止める
*防災エプロンや防災アームカバーを使う
*衣類に着火しないように、コンロに近づきすぎない
◆他にも加齢による見え方の変化があります
① 色の組み合わせで、明暗差やコントラストがあまりない濃い色や薄い色同士の組み合わせの場合には、全てが同じ色に見えてしまいます。
見えにくい色
グレー+黒、黒+青、水色+ベージュ、など
見えやすい色
白+黒、青+黄色、深緑+白、など
例):同じ色に見えてしまい、左右色違いを履いてしまう
② 生活上の問題の例としては・・・
※段差が見えづらく、階段を踏み外す。
※濃淡がわかりづらく、化粧が濃くなる。
※色が鮮やかに見えず、食べ物が美味しそうに見えない。
加齢による色覚の変化は徐々に進行します
このため、衰えていることに気付かず、上記のような問題が起こりやすくなります。
〇 白内障は、早ければ40代から始まる人もおり、80代ではほぼ100%、水晶体になんらかの濁りがあるといわれるそうです。
(眼科を受診し、自分に合った治療を受けましょう):点眼治療や内服治療・手術など
〇 白内障は初期の頃であれば、水晶体の濁りも少なく「見え方が違う」ことに気付きにくいです。徐々に水晶体の濁りが進むと、物の見え方の変化に気付くようになります。
〇 手術をすると、白内障で濁ったところ(水晶体)をとってしまうので、再度白内障になる事はないそうです。ただ、時々、眼内レンズをいれるために残していた水晶体の袋(後嚢・フクロ)に濁りが出てくる事があるそうです。「後発白内障」と呼ぶそうです。
「見えにくい」のは老化だけとは限りません!
他の病気が潜んでいる恐れもあります。違和感を感じたら眼科を受診しましょう
かすみ草みち