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~認知症の人の世界を理解し
     よい介護をするために~

川崎幸クリニック院長
杉山孝博先生著

上手な介護の12ヶ条
      (1~6条)前編 

第1条

「知は力なり、よく知ろう」

必要不可欠な知識が適切なタイミングで得られると、介護の混乱も介護負担も必ず軽くなると言われます。
「症状の出現強度の法則」があって、身近な人に強い症状を出すのが特徴だそうです。信頼しているからこそ安心して症状を出していると理解してください。
「感情が非常に敏感であり、介護者の方がイライラしていると認知症の方本人も落ち着きがなくなります。演技と思って、よい感情を残すような対応をしましょう。そうすることで、介護者の方にとっても介護が楽になります。」

介護保険による介護サービスや訪問診療、訪問看護といった制度も、あらかじめ知っていると気持ちが楽になります。
認知症相談や家族教室、家族の会のつどいなどにも、時間を見つけて参加されることも良いと思います。そこから得られるものも少なくないと思います。

第2条

「割り切り上手は、介護上手」

多くの認知症の方は、家族が一生懸命お世話をしても、お世話をすればするほど認知症の症状をひどく出すものですよね。
まじめで熱心なあまり、精神的にも身体的にも消耗しきってしまいます。

介護に行き詰まったら発想の転換をするのが大切です。
発想の転換は一人だけでは難しいので、認知症相談や家族の会などでの話し合いや介護教室や本など、他人の経験を聞き適切なアドバイスを受けることで容易になることが多いようです。

認知症の人を介護する中心は、家族の方(身近な介護者)自身です。上手に割り切って負担を軽くして長続きの介護を心がけてください

第3条

「演技を楽しもう」

「介護の原則」は、「認知症の人の世界を理解し、大切にする。その世界と現実とのギャップを感じさせないようにする」というものだそうです。

相手がどのような環境の下で何を考えているか、そのときの気持ちは何かということを常に頭に描きながら、俳優(女優)になったつもりで、まず相手に合わせるように演技をする。

話の内容が嘘であっても後ろめたく思う必要はありません。
自分と違った人格を演じるたびに俳優が悩むことはない、と同じだと!むしろ、演技を楽しんでやってみましょう。

※第1ステップ・第2ステップの段階で演技をすることは難しいようです。同じことの繰り返しで、我慢できなくなってしまいます・・・介護がもっとも大変な時期です。
(認知症相談やショートステイなどの制度を活用しながら、早くこだわりをとって上手に演技ができるようになっていくといいですね)

第4条

「過去にこだわらないで現在を認めよう」

「まだら症状の法則」にあるように、認知症のないしっかりした言動を認知症の人はしばしば見せますし、あるときの混乱が落ち着くと、認知症が治ったと思えるような穏やかな状態になることもよくあります。

☝こんな時家族は、「やはり認知症ではなかったんだ」「認知症が治った」と思いがちですが、残念ながら、もとの状態に戻そうとする努力はマイナスの結果をもたらす場合がほとんどだそうです。

「何度教えてもすぐ忘れる」⇒記銘力低下の特徴
「説明されたり否定されたりすればする程こだわりを強めてしまう⇒こだわりの法則
「そのようなことをする人をくどい人、厭な人ととらえてしまう⇒感情残像の法則

上記のような特徴から、認知症の症状がかえってひどくなってしまうといわれます。

現実を認め、それをそのまま受け入れるしかないのです・・・
過去にこだわりをもっているときこそ、介護が最も困難な時期といえます。
(言い方を変えれば、現実を認めないことで自ら介護を大変なものにしてしまっている事になります)

※認知症の特徴を十分理解して、本人の世界に合わせて対応することが大切です。

介護のコツの一つが「過去にこだわらないで現在を認めよう」だそうです。

第5条

「気負いは、負け」

様々な背景をもちながらどのご家族も介護を続けて行くわけですが、本人を思うあまりつい力み過ぎて介護者の方が消耗してしまうことが少なくありません。

「他の家族との協力関係がうまくいかない場合」や「認知症の初期の介護の場合」によく見られます。

私がやらねば」「きっとよくしてみせる
このようなひたむきな気持ちがあるからこそ、大変な介護が続けられるのだと思います。

しかし、一生懸命にやり過ぎることは、効果があがらないばかりか混乱をますますひどくさせてしまうことにもなります

※以前より利用しやすくなった制度をうまく利用して介護の負担を軽くしましょう。
長期的に見ればそのほうがお年寄りのためになるはずです。気負い過ぎないようにしましょう

第6条

「囲うより開けるが勝ち」

人は誰でも、自分や家族の欠点や問題が他人に明らかになるのを嫌いますよね。

心理的ステップ:「とまどい」「否定」の段階にある介護者は、身内や同居の家族に対してすら悩みを打ち明けられないこともあるものです。

・認知症は極めて社会的な問題でもあります。家族や社会の理解と援助を得なければ介護を続けることが困難になる場合も少なくないと思われます。

一人で悩むことは、介護者自身にとっても、また、認知症の人にとっても辛いことでもあり、混乱を深めるばかりになります。

心を開くことがよいことと分かっていても、差別や偏見が世間にあったら、気楽に打ち明けられませんね。
幅広い啓蒙活動を通して、皆が自分自身の問題ととらえなおし、認知症に対する理解を深めてゆくことが重要であることは明らかですね。

※「明日は我が身」「お互い様」です!

悩みを気軽に打ち明けて皆が一緒に考えていく、そのような真の福祉社会を築き上げていきたいものです。
「閉じこもるより、開いた方が勝ち」とはっきり言えるように。

認知症介助士 かすみ草みち

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「寄り添う心を大切に」・・かすみ草みちとして活動をしています。
・日本セラピスト協会認定 ビューティタッチセラピスト「訪問美容含む」
・ヘッドスパセラピスト
・認知症介助士・生涯健脳相談士
・ピンクリボンアドバイザー
・終活カウンセラー1級・遺品整理士
・心理カウンセラー(メンタル/上級/チャイルド)
・ゲートキーパー
・ジュエリーコーディネーター
・日本真珠振興会ジュニアアドバイザー

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