脳の活性化
メリハリのある生活、会話のある生活、適度な運動習慣、バランスのとれた生活など日常生活における心掛けが必要です。
しかし、年齢を重ねるにつれ実践は難しくなってきますね。

料理をすることは脳を活性化するために、とても効果的な行為と言われています。
・必要な食材を考える
・足りない物を買いに行く
・適切な料理をして、想像していたように盛り付けるなど
※旬の食材を使って、季節感のある盛り付けをし、五感(視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚)を刺激することも大切ですね!

低栄養・低タンパク質に注意
ダイエットをしている方や高齢者に多くみられるのが、低栄養、特にタンパク質不足からくる新型栄養失調症です
体内のタンパク質が不足すると、筋肉量が減り生活の質が低下し、認知症を始めとするさまざまな障害が起こると言われています。
●高齢になるほどタンパク質の摂取というと魚に偏りがちですが、肉類・卵類・乳製品・大豆製品など、多彩な食品からたんぱく質を摂取する事が大切ですね
認知症介助士講座より・・・秋の献立をご紹介します
秋の味覚は、旨味と香りで五感を刺激します!
・秋は冬へ向けて代謝が落ちてくる季節です。脂ののった魚に多く含まれるDHAやIPAなどの脂肪酸を積極的に取ることで、中性脂肪を減らし。善玉コレステロールを増やし、動脈硬化の予防に!
・食物繊維が多いキノコ類を上手に活用。キノコ類は、切り方や下ごしらえの仕方、調理法で味や食感にさまざまな変化をつけることができます。
エリンギ⇒横にスライス(アワビのような食感)縦にスライス(シャキシャキな歯ごたえ)
シイタケ⇒干すことによってビタミンDが生成されます
・盛り付けをひと工夫
秋らしいアクセントを加えたり、香りも大切なポイントです。香りを感じられる演出も考えましょう。
献立(分量2人分)
主食:サンマの炊き込みごはん
主菜:豚肉のソテー柚子ソース
副菜:キノコ汁
デザート:サツマイモ団子の黒蜜かけ
(エネルギー756kcal 塩分2.9g)

サンマの炊き込みごはん エネルギー349kcal 塩分1.0g
米・・1合弱 サンマ・・1尾(可食部80g)ショウガ・・20g 水・・120㎖
塩・・ひとつまみ 酒・・大さじ1
しょうゆ・・小さじ2
作り方
1サンマに塩をふって、こんがりと焼く(出来合いや缶詰のサンマの塩焼きでもよい)
2米を研いで土鍋に入れ、水を加え20~30分くらい置く
3ショウガを千切りにする
4酒としょうゆ、3のショウガを2の土鍋に入れて、強火にかける
5沸騰してきたら1のサンマを入れ、ふたをして弱火で10分加熱する
6一度強火にして10秒加熱したら火を止め、そのまま10分置いて蒸らす
7サンマを1度取り出し、骨を外し身をほぐして土鍋に戻す
8ざっくりと全体を混ぜて盛り付ける
サンマには、認知症に効果があるといわれている脂肪酸のDHAやIPAがたっぷり!
たっぷりのショウガを加え、身体の中からポカポカになって代謝が高まるメニューですね
(「青背の魚」といわれるサンマやサバなど臭みが気になる場合、食べる前にオ リーブオイルを少量たらすと気にならなくなります)

豚肉のソテー 柚子ソース
エネルギー265Kcal 塩分1.0g
豚肉(ショウガ焼き用)・・120g
しょうゆ・・小さじ2
酒・・小さじ2
かぼちゃ(種とワタを除く)・・1/8個 240g
かたくり粉・・小さじ1/2
オリーブオイル・・小さじ1
柚子茶・・大さじ1
ブロッコリー・・1/8個(60g)
作り方
1豚肉にかたくり粉をまぶす
2かぼちゃは5mmくらいの薄切りにして、グリルで焼く
3ブロッコリーは食べやすい大きさに分けて、さっとゆでる
4フライパンにオリーブオイルを熱し、1の豚肉を広げて両面を焼き、皿に取る
5肉を取り出したフライパンに、柚子茶としょうゆ・酒を加えて混ぜ、肉を戻して絡ませる
6皿に添え物のかぼちゃ、ブロッコリーとともに5を盛り付け、フライパンに残っている柚子茶ソースをかける
豚肉に多く含まれるビタミンB₁は、糖質を効率よく代謝するのに必要な成分です
柚子、酢橘、香母酢、酢橙などカリウムが多く、減塩に役立つ果汁です。柚子は皮も和え物のトッピングや吸い口などに利用することができます。
ソースは市販の柚子茶だけでなく、マーマレードを使っても味わいが楽しめます!

キノコ汁
エネルギー53kcal 塩分0.9g
シイタケ、舞茸、エノキタケ、シメジなど数種類のキノコ・・合わせて両手に軽く1杯(100g)
ゴボウ・・5cmくらい(20g)
油揚げ・・1/2枚(10g)
万能ネギ・・1本(5gくらい)
みそ・・小さじ2
水・・1と1/2カップ(300㎖)
だしパック・・1袋
※粉末だしを使う場合は、塩分が含まれているため、みその量を減らしましょう!
作り方
1キノコ類は石づきを取り、食べやすい大きさにする
2ゴボウは金属たわしなどでよく洗い、薄切りにして水にさらす
3湯通した油揚げは千切りにし、万能ネギは小口切りにする
4鍋にだしパックと水を入れて煮立て、旨味が出たらパックを取り出す
5☝4に1のキノコ、2のゴボウ、3の油揚げを入れて、軟らかくなるまで煮る
6☝5にみそを溶き入れてすぐに火を止める。器に盛りつけて、万能ネギをちらす
旬のキノコの食物繊維をたっぷり取ることで、生活習慣病を予防します!
キノコ⇒βグルカンなどの免疫力を高める
シイタケ⇒血中コレステロールを低下させる働きのあるエリタデニン
なめこ⇒ぬめり成分であるムチン

サツマイモ団子の黒蜜かけ
エネルギー89kcal 塩分0g
サツマイモ・・中1本(150g)
牛乳・・大さじ1
黒蜜・・大さじ1
作り方
1サツマイモは厚めに皮をむき、ラップで包んで電子レンジで加熱する(500Wで3~5分)
2☝1のサツマイモを熱いうちにボウルに移し、つぶして牛乳を加えて混ぜる
3☝2を4等分にして、ラップに包んで茶巾に形作り、ラップのまま電子レンジで加熱する(500Wで30秒)
4☝3のラップを外して盛り付け、黒蜜をかける
懐かしい味は、記憶をつかさどる海馬を刺激します。また行動的に過ごした後の疲れには、甘いものがぴったりですね。
鉄分や食物繊維も多く含まれるデザートで、生活習慣病予防を目指しましょう!
イモ類は、ゆっくり加熱すると甘味が強くなり、高温で短時間の加熱だと甘味が抑えられます。(蒸すと甘味が強くなり、電子レンジの加熱だと甘味が弱くなります)
デザートにしたいときは、火の通りがゆっくりになる大きなサツマイモ選び、ゆっくり蒸すと良いかと思います。
食欲の秋!到来です😊
是非、兆戦してみてください!
認知症介助士 かすみ草みち