ダイヤモンドは鉱物の王様
(ダイヤモンドは炭素だけで出来ている元素鉱物)
地下150~250㎞の高温・高圧のマントルの中で形成されたダイヤモンドは地球上でもっとも硬くて透明な物質です。
名称はギリシャ語のadamas(征服しがたい)に由来します。
ダイヤモンドはダイヤモンドで磨く
硬度10と、もっとも硬いダイヤモンドを磨くときは、専用の回転工具にダイヤモンドの微粉末を塗布して研磨します。
(最近ではレーザーでのカットも可能です)
※産出されたダイヤモンドのうち、約8割が研磨剤や切削剤として使われ宝石になるのは約2割と少ないです。
モース硬度10の鉱物はダイヤモンドのみ
ダイヤモンドの特徴のひとつに、親油性がある。この性質を利用して、グリースベルトにのせて振動力を加え、親油性のない母石や異なる石から選別します。
南アフリカ共和国の都市
キンバリーは、ダイヤモンドが採れることで有名
「ザ・ビッグホール」と呼ばれる穴は、ダイヤモンドの採掘のために人の手によって空けられた穴です。
●ダイヤモンドがどうして貴重なのでしょうか?
・・・3つの条件が重ならなければ地上にでないから・・・
3つの条件
1:地殻の下深くのマントルの中で、発生したマグマが地上へ上がってくること
2:☝そのとき、たまたまダイヤモンドを含んでいること
3:ダイヤモンドを含んだマグマが急速に地表まで到着すること
●ダイヤモンドより硬い鉱物はありますか?
天然の鉱物の中にはありません
●ダイヤモンドが輝くのは何故でしょうか?
(高い屈折率と透明度のおかげ)
結晶に入り込んだ光がすべて見る人の瞳に向かって反射されるように、精密にカットされると強い輝きを放ちます。
分散(プリズム効果)にも優れているので虹色に輝きます。代表的なカット(ブリリアントカット)は、この光の性質を最大限に利用したものです。
争いを産む宝石 「紛争ダイヤモンド」
アフリカなどのダイヤモンド産出国では、国家や武勢の武器購入の資金を得るためにダイヤモンドが使われていました。
紛争ダイヤモンドは、内戦を長期化させる原因となるため国連で取り締まりが行われました。その結果、90年代に世界で流通している15%の紛争ダイヤモンドは、今では1%以下まで減ったと言われています。
ダイヤモンドの評価は4つの C で決まる
※天然のダイヤモンドであることを証明する「鑑定書」は、ダイヤモンドの公式鑑定士によって発行されます。
ダイヤモンドのグレーディング
* Carat(重さ)・・大きさではなく重さの単位
1カラットは0.2g
* Color(色)・・Dを最高としてZまで、無色透明からしだいに黄色みを帯びる
* Clarity(透明度)・・傷み、インクルージョン(内包物)の大きさ、数、位置によって 決まる
FL(フローレス)が最高で、IF. VVS₁. VVS₂. VS₁. VS₂. SI₁. SI₂. I₁. I₂. I₃の順になる
* Cut(カット)・・輝きを左右するのがカット
・光学的性質を計算したもっとも理想的なカット
「トルコウスキー・プロポーション」から
・どれだけ隔たりがあるかで評価が変わってくる
エクセレント ベリーグッド グッド フェアープアーの順になる
もっとも優れたカット
17世紀末にベルギーの数学者で宝石職人「マルセル・トルコウスキー」が考案した、五十八面体のラウンド・ブリリアンカットとされている
ダイヤモンドの結晶は、透明で八面体のものから、不規則な形をしたものまでさまざまな形があります。
カットするときは、劈開(へきかい)を利用します。
誕生石 4月(April)
ダイヤモンドは、癒しの力を持つとも考えられていて、何世紀にもわたり解毒剤として扱われ疫病から保護するとも考えられてきました。
長寿・力・美・幸福などの恵みであると主張されてきました。
ジュエリーコーディネーター かすみ草みち